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465 :名無しさんなんだじぇ:2010/08/27(金) 00 48 20 ID kkeHcfQ2 ~~風紀委員本部~~ かじゅ「……うむ、これで良し」 とーか「何をなさってますの?」 かじゅ「龍門渕か。 いや、これからの私達の在り方を見直そうと思ってな。 こんな物を用意した」 【粛清予定者リスト・改訂版】 とーか「あら、新しく作りましたの? 何々……」 焼き土下座確定 阿良々木暦 東横桃子 アリー・アル・サーシェス 織田信長 秋山澪 上条当麻 とーか「……加治木さん、これは……」 かじゅ「いいんだ。 モモのやった事は、決して許される事じゃない。 そうだろう?」 とーか「……そうですわね。 少なくとも、私は東横さんを決して許しませんわ」 かじゅ「ああ」 とーか「けれども、覚えておきなさい。 東横さんを許してあげられるのは、貴女しか居ないという事を」 かじゅ「……ああ、覚えておく」
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Beyond The Grave ◆L5dAG.5wZE ◆ 何かが身体を駆け抜けていく感覚。 トレーズは純白に染まった世界で覚醒する。 「む……う、うう……?」 意識が朦朧とする中、目を開いたトレーズの前にいたのはあの巨人だ。 (そうだ、私は……ッ!?) 気を失っていたのか、と腰の刀へ手を伸ばす。 だが、空を切る。 見下ろせば刀などどこにもない。それどころか、トレーズは一糸纏わぬ姿でそこにいた。 そして―― 「なんだ……ここはどこだ!?」 そこは、倉庫群などではなかった。 一言で言うなら白い宇宙――そう、宇宙としか表現できないところ。 煌めく粒子がそこかしこに舞い視覚を狂わせる。 何が起こったのか把握できずにいたトレーズの前に、さらにもう一つの異形が飛び込んでくる。 いや、異形ではない。 「刹那・F・セイエイに……本多忠勝?」 下半身に牙の名を冠す鋼鉄の馬。 背に天へ舞い上がる翼。 右腕に全てを斬り砕く鉤爪。 正義成す一念のみを吠え猛るその眼光。 どれほど傷つこうとも矜持失うことなき戦国最強の武人、本多忠勝。 そしてその鎧武者に唯一残されたオリジナルの部分、左腕。 そこに座して全てを統括するはあのガンダムパイロット――トレーズを下した勝利者、刹那・F・セイエイ。 両者は巨人へと挑みかかっていく。 遠く離れた地で起こった出来事を目の当たりにしていると、トレーズは直感した。直感できた。 GN粒子が繋ぐ人の心。 唯一無二たるイノベイターの純粋種、刹那・F・セイエイが解き放った加速粒子はオーロラのように拡がっていく。 彼が、彼らが見た、想った――その全てを、後に続く者達へと託すために。 鮮烈なまでの意志がトレーズの身体を貫く。 武力による戦争の根絶。 戦国乱世を収めんとする三河徳川の旗印。 少女が掲げる完全平和主義。 万象を砕く破壊の巨人。 暗き闇纏う征天魔王。 虚ろな目をした銃使い。 騎士を名乗る少女。 そして、トレーズ自身の姿。 破壊による再生――再生の破壊。 彼らがこの闘争の庭で貫いた彼ら自身の軌跡が、早送りのようにトレーズの脳裏へと叩き込まれる。 鎧武者に身を預けていた刹那が振り返り、トレーズを見た。 彼は薄く笑み、小さく唇を動かす。 ――トレーズ。お前も、変われ。ここで終わる、俺の代わりに―― そう、感じた。 耳から聞こえる言葉ではなく、魂にささやく想いとして。 ――お前なら、より良い未来へと人を導けるはずだ。撃つことの痛みを、戦いの悲しみを知っているお前なら―― 私にそんなことはできない、そう言おうとした。 だが言葉が出ない。喉が震えない。言葉が出せない。 もどかしくも意志を伝えようとする。そんなトレーズに構わず刹那は、 ――俺達が……ソレスタルビーイングが、ガンダムが必要とされない世界を再生しろ。それが、勝者たる俺がお前に下す、たった一つの願い……祈りだ―― そう言い残して、前を向く。 巨人へと一直線に飛び込む二人。受け止められ、しかしじりじりと後退させていく。 ――待て―― 言葉ではなく、意志が迸った。 通じたのかどうか。振り返らない刹那が血まみれの腕を伸ばす。 指先がゆっくりと折り曲げられる。 親指と人差し指を伸ばした、銃の形。撃ち抜いたのは――世界か、トレーズか。 やがて、人差し指も折り畳まれて、残ったのは天に突き上げられた親指のみ。 ――世界を……変えろ。頼んだ、ぞ―― 刹那が、忠勝が。 紅く尾を引く流星となって、巨人もろとも宇宙の彼方へと駆け抜けていく。 そして、一際強烈な光。 太陽のごとき、この世全ての悪を浄化せしめる審判の光が満ちていく。 あまりの光量に、トレーズは反射的に目を閉じた。 そして――次に目を開いたとき、そこは無惨に破壊し尽くされた倉庫群の一角だった。 身を起こす。手にはちゃんと刀があり、衣服も身に付けている。 「なんだ……なんだというのだ、あれは」 トレーラーの影からふらふらと歩み出る。 「……これは……ッ」 トレーズが絶句したのは、様変わりした工業地帯の全容についてだ。 巨人と鎧武者の戦いにより破壊された――そんなレベルではない。 一面が瓦礫の山。遥か遠く、おそらくF-2の孤島すら肉眼で確認できる。 それほどに何もない。一切合切が理不尽なまでに破壊されている。 たとえ彼らといえどここまでの破壊は不可能ではないかと思われた。 これを成そうと思えば、モビルスーツ数十機による徹底的な攻撃が必要だろう。 「一体、何があったというのだ……」 言葉には出したものの。 知っている――トレーズは既に、その答えを得ている。 確信として胸にある。 これをやったのは刹那と忠勝――“ガンダム”を名乗る者達であろうと。 先ほどの白昼夢。否、もはや夢などではない。あれは現実に起こったことだ。 最後の光景で刹那らは巨人を抱え光の中へと溶け消えた。直後、極光が全てを塗り潰した。 どうしたかも、予想がつく。 「……太陽光、発電所。あれの動力炉を暴走させ、自爆したというのか」 一通り検分した限りではOZのモビルスーツ、あるいはガンダムすらも凌駕するほどの破格の高出力を示す謎の動力炉があそこにはあった。 GNドライヴ。確か、そういう名の。 ファングの動力でもあったGN粒子の無限精製炉。内蔵するエネルギーはファングの比ではない。 そこにあの勢いで高エネルギー体が二つ、同時に突っ込んだのだ。さぞ凄まじい爆発が起こったのだろう。 トレーズが無事だったのは単にトレーラーの影に倒れていたからだ。 もう少し場所がずれていたら、今頃は地震に巻き込まれ倒壊した建造物の下敷きになっていただろう。 だがそんなことはどうでもいい。 トレーズの心を支配するのはたった一つの感情。 それは――哀しみ。 「……馬鹿な。君が……敗者となるべき私が生き長らえ、勝者である君が逝ったというのか、刹那・F・セイエイ……!」 膝を、折る。 自身の生存などどうでもいい。 死すべきは彼ではなく、己だったはずなのだ。 なのに。 新たな未来を切り拓くガンダムのパイロットが、失われてしまった。 あの狂戦士。 生きたいと望む参加者全ての脅威を排除するため。彼ら彼女らに襲い来る苦難を、僅かなりとも打ち払わんがために、彼らは往ったのだ。 おそらくは、その中にトレーズも含まれている。 生かされた――敗者として死すべきこの身が、勝者の命を糧に救われた。 「私に変われと……変革を求めるのか、刹那……」 彼にかけられた言葉。 武力に拠らない世界をと願う、心からの願い。 ピースクラフトの名を継いだ少女から託された平和への祈り。 だがそれは敗北を望むトレーズには重すぎる、呪う約束。 「私、は……」 願いの矢は放たれた。 狙い撃たれ貫かれた、トレーズという人間の芯。 しかし、トレーズがそれを受け止めるかどうかは、まだ確定していない未来の話。 溢れ出る血を止めもせず、拡散していくGN粒子に包まれて。 死者が旅立ったことを告げる宣告の時は近い。 男は一人、思考の海へと埋没していく……。 【E-4南部/一日目/昼】 【トレーズ・クシュリナーダ@新機動戦記ガンダムW】 [状態]:疲労(大)、左腕に銃創(貫通)、左大腿部に裂傷、右手首に軽い裂傷、背中を強く打撲 [服装]:軍服 [装備]:片倉小十郎の日本刀 マント [道具]:基本支給品一式×2、薔薇の入浴剤@現実 一億ペリカの引換券@オリジナル×2、純白のパンツ@現実、千石撫子の支給品0~2(確認済み) 千石撫子の首輪、 ゼロの仮面 [思考] 基本:変革…… 1:………… [備考] ※参戦時期はサンクキングダム崩壊以降です。 ◆ ごぼり、と。水面に気泡が浮かぶ。 一瞬ごとにその数は増えていき、やがて泡は影となって外界へとにじみ出る。 砕けた堤防の外壁へ、現れたモノが喰らいつく。 それは、腕だ。 人のものとは思えぬほどに太く、硬い。鉄条を束ねて成したかのような、ひどく無骨で禍々しい、腕。 それがもう一つ増え、大地を掴む。二本の腕が、その本体を引き上げた。 屹立したのはバーサーカーのサーヴァント。 腕、脚、胴、頭。何一つとして欠けるところのない、完全なる姿。 水面から脱し、バーサーカーは振り返る。 そこにはもはや何もない。誰も――いない。 巨大な太陽光発電所は跡形もなく、どころかエリアそのものが消失していた。 爆発の余波は余程凄まじかったようで、現在バーサーカーがいるF-2エリアのみならず見渡す限りの工業地帯ほぼ全土に影響を与えたようだ。 倉庫群は薙ぎ倒され、視界が広く開けている。 地盤にもダメージが大きかったらしく、バーサーカーの見ている先で次々に路面がその身を崩していく。 三度刃を交え、幾度となくこの身を斬り裂いた戦国最強も。 牙を操り人の身でバーサーカーを屠り去った革新者も。 変革の刃、ガンダムエクシアの心臓部たる太陽炉も。 一切合切が、もはやこの地にいかなる残滓も残してはいない。 勝利――そう、バーサーカーは勝利したのだ。 戦国最強とガンダムマイスターの命を賭した一撃は、バーサーカーという歪みを消し去ること敵わず。 破壊による再生は成し遂げられなかった。 だが。 決して、その死は無為ではない。無為であるはずがない――そう、他でもないバーサーカーが誰よりも知悉している。 この身を包む不死の衣、ゴッド・ハンド。 彼ら――彼ら自身の言葉を借りるなら“ガンダム”の一撃は、その防壁を全て駆逐していった。 もはやこれが最後の命。後退はなくなったという訳だ。 バーサーカーを討ち取るには至らなかった。 だが確かに、この身に破壊者達の刃は届いたのだ。 首級は二つ上げた。その内の一つは最強の敵手と認めた武人。戦果は文句のつけようがない。 しかし代償として、全ての装備と堅固なる護りを喪失してしまった。 切り札――神造兵装、星が鍛えたというセイバーの宝具、“約束された勝利の剣”も、また。 あの瞬間。 エクシアのGNドライヴが死に逝く刹那・F・セイエイの意志を受け自ら暴走を開始し、放出されたGN粒子が爆発する寸前。 一手速く、バーサーカーは力の緩んだ刹那の腕を握り潰し聖剣を奪い取り、青年の心臓へと突き刺した。 鋭刃は刹那の身に留まらず後背の本多忠勝の中枢をも撃ち貫いたはずだ。 その瞬間に圧縮されたGN粒子が爆発した。一瞬にして目前の敵が消滅し、バーサーカーもまた同じ末路を辿るはずだった。 だが、そこでバーサーカーは諦めはしなかった。 ありったけの魔力を注ぎ込まれ聖剣から放たれた闇は、加速粒子とせめぎ合い、相殺し合った。 が、英霊ヘラクレスの魔力を以てしても二人の破壊者の命の輝きを凌駕するには至らず。 魔力の大河を突き抜け我が身を灼く痛み。あの痛みこそ一瞬とはいえ神代の英霊と宝具を今に在る“ガンダム”が凌駕したという証。 バーサーカーの掌中に残ったのは聖剣の名残り、装飾の施された柄のみ。 そして今、柄は砂となって消えた。 「究極の幻想」は、変革する人の想いによって、砕かれたのだ。 生きることが戦いというのなら、確かに勝利者はバーサーカーであろう。 だが武人として威を尽くすことを闘いというなら、これは紛れもなくバーサーカーに取っての敗北――“ガンダム”達の勝利だ。 無手となったバーサーカーは歩き出す。 戦斧に、聖剣に、戦槌に代わる獲物を探さねばならない。 これ以上の敗北は許されない。 さらなる力を、強大無比なる破壊の刃を求め、その眼光は輝きを鈍らせず。 まともに歩けもしない瓦礫の山を跳躍を繰り返し進む。 船着場があった辺りまで来ると、幾艘もの船が座礁しているのが見えた。 興味もなくそれらを眺めていたバーサーカーだったが、きらりと陽光を反射するものに気付く。 近寄り、岩塊に手を突っ込み引っ張り出す。 それは一言で言えば碇だった。停泊した船を港に留めておくための、碇。 しかしその側面は鋭い刃となっている。重量もかなりのもの、あの斧ほどではないとはいえ充分にバーサーカーの剛力に耐えうる逸品。 新たに手に入れた獲物に満足し、意気揚々と走り出すバーサーカー。 そういえばあの斧を落としたままだった。この惨状では発見できるか怪しいが、余裕があるなら回収しておきたいところだ。 もう破壊者達に思い煩うことはない。 バーサーカーが往くはマスターへと続くただ一つの道。 修羅の世界、渦巻く闘争の爆心地を真っ直ぐに突っ切るのみ。 【本多忠勝@戦国BASARA 死亡】 【刹那・F・セイエイ@機動戦士ガンダム00 死亡】 【F-2東部/一日目/昼】 【バーサーカー@Fate/stay night】 [状態]:魔力消費(大)、狂化 [服装]:全裸 [装備]:長曾我部元親の碇槍 [道具]:なし [思考] 基本:イリヤ(少なくとも参加者にはいない)を守る。 1:立ち塞がる全ての障害を打ち倒し、イリヤの元へと戻る。 2:キャスターを捜索し、陣地を整えられる前に撃滅する。 3:余裕があれば武田信玄の軍配斧を取りに行きたい。 [備考] ※“十二の試練(ゴッド・ハンド)”Verアニ3は使い切りました。以降は蘇生不可能です。 ・無効化できるのは一度バーサーカーを殺した攻撃の2回目以降のみ。 現在無効リスト:対ナイトメア戦闘用大型ランス、干将・莫耶オーバーエッジ、偽・螺旋剣(カラドボルグ)、Unlimited Brade Works おもちゃの兵隊、ドラグノフ、大質量の物体、一定以下の威力の刃物、GN粒子を用いた攻撃、輻射波動、ゲフィオンディスターバー 【長曾我部元親の碇槍@戦国BASARA】 長曾我部軍の総大将・通称アニキ、長曾我部元親の振るう文字通りの碇槍。 元親の身長以上の全長を誇り、碇そのものとしても充分使えそうなほど大きい。 特に変わった能力はない……はずだが、元親はこの碇に乗ってサーフィンするがごとく海面を走っていたりする。 ※スローネツヴァイのファング、エクシアの太陽炉、エクスカリバー、他忠勝・バーサーカーの装備は全て消滅。 ※武田信玄の軍配斧はE-4に放置されています。 ※G-2エリア付近が完全に消滅。また震動で南部工業地帯が崩壊しました。時間の経過と共に地盤も崩れていきます。 ※会場に刹那の意識が拡散(トランザム・バーストとほぼ同様)。 ※トレーラーは起こされたが走行は不能。 ※刹那の装備、荷物はE-4に散乱しています。 時系列順で読む 投下順で読む Back それは不思議な出会いなの Next 神浄の恋せぬ幻想郷(前編) 149 破壊者たちの黄昏 刹那・F・セイエイ GAME OVER 149 破壊者たちの黄昏 本多忠勝 GAME OVER 149 破壊者たちの黄昏 トレーズ・クシュリナーダ 176 苦痛 149 破壊者たちの黄昏 バーサーカー 162 新たなる旅立ち
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5人と1人ともう1人(後編) ◆LJ21nQDqcs この状況を踏まえてスザクとC.Cがまず思い浮かべたのが、 スイッチを押しながらあの悪役然とした笑みを浮かべるルルーシュの姿だった。 人を密集させ、一気に一網打尽。 さらに崩落と言うルルーシュ得意の必勝パターン。 直感でしか無い。だが、二人はルルーシュだと確信した。 人を惹き付けるカリスマ、口車。 周到に準備を行う粘り強さ。 そしてパフォーマンスにも似た示威行動。 参加者の密集と政庁の崩壊とを可能にする全てをルルーシュは持っている。 問題は何故このような行動を取ったかと言うことだ。 ごく単純に考えれば、ルルーシュが殺し合いに乗った、と見ることも出来るだろう。 ◇ だがスザクは考える。 ゼロレイクエムの完遂にはルルーシュの存在は絶対だ。 それを最終目的とするならば、ルルーシュひとりの生還を狙うというのは至極当然の思考の帰結。 だが万難を排して自分の死に邁進していたルルーシュが、不確定要素しか無い優勝、そして生還などと言う道を選ぶであろうか。 そしてゼロレクイエムに必要なコマである自分やC.C.をむざむざ殺した上で、あのルルーシュが死者の蘇生などと言うロマンチックな方法を取るだろうか。 そもそも蘇生自体、信じるだろうか。 彼ならばゲームそのものの転覆、乗っとりを狙うのではないのか。 自分の願望が混ざってるかも知れないな、とスザクはそこまで考えて思い返す。 いずれにせよ、ルルーシュの許には少しでも多くの戦力を集めねばならない。 そして自分の足ならば一足で届く範囲にルルーシュは居る。 おそらくは政庁の崩壊を見渡せる、この周囲に。 (一刻も早くルルーシュの許へ駆けつけねば) スザクはすぐにでも政庁へ向けて走り出しそうになっていた。 ◇ C.C.もスザクと大体同じような思考を辿っていた。 優勝狙いではなく、主催潰しの一環であろうと。 そして、元気そうだな、と上から目線でルルーシュの姿を思い浮かべる。 だが、どうやってレイと戦場ヶ原ひたぎの二人をルルーシュと合流させたらいいものか、とぼんやり考えていた。 彼が9人もの人間を一網打尽にしたであろうことは、二人にも伝わっているだろう。 事情を知る自分やスザクならまだしも、他の二人にルルーシュが優勝狙いなはずはないと説明する事は相当に骨が折れるだろうことは容易に想像出来た。 せめて自分達が合流してから事を起こせなかったのかと、ここに居ない稀代のテロリストに対して文句も付けたくなる。 (やれやれ、相も変わらず性急な坊やだ) C.C.は自分勝手に面倒事を起こすルルーシュに、いつも通りで何よりだ、とため息をついた。 そして出来る事なら面倒事は全部スザクに押し付けようと考えたが、このトーヘンボクに柔軟な説明など出来るものだろうかと、またもため息を付いた。 ■ スザクは駆け出しそうになる足を必死に止めならがら、ひとまず高所にて政庁跡を観察しようと提案した。 言葉には出さなかったが砂煙で混乱する現場で見渡したところで、ルルーシュと出会える可能性は無きに等しい。 首輪の回収に崩壊した政庁の中を探索してくれたらバッタリ出くわすこともあるだろうが、さっさと政庁跡を後にする可能性も高い。 ルルーシュのことだ。逃走手段は確保しているはず。 ならば政庁周辺で動いた目標があれば、それがルルーシュだ。 それを聞いて、レイは首輪探知機で予めピックアップしていた程近くに建つ六階建てビルを指差す。 政庁と言う重要性ゆえ、その周囲数百メートルは狙撃対策のためか高層ビルは立ち並んでいない。 高くて五階建て、あるいは戸建住宅があるのみである。 さらに政庁の周辺、特に南側は大きな広場となっている。 つまり多少離れるが、六階建ての屋上に陣取れば政庁周辺は観察可能なのだ。 加えてレイが想定していたアーチャーを追うライダーへの狙撃も可能。 一行はガラスドアで閉ざされたビルの中に文字通り「割って」入り、電気の落ちているエレベーターを確認した後、急いで階段を駆け上った。 屋上に通じる扉はカギが締められていたが、弾数に余裕のあるレイ・ラングレンの銃でぶち壊し、一行は屋上へとたどり着く。 辺りにこのビルに匹敵する高さのものはない。 空が途端に開けて、冷えた風が吹きすさぶ。眼下には夕暮れに沈む街並みが見下ろせた。 スザクはすぐさま北西側に陣取り、政庁側を見る。 ルルーシュらしい高度かつ綺麗な発破だ。真っ直ぐに崩落している。あっさりと崩壊したのも道理だ。 あれならば砂煙で包まれるのは広場の中だけだろう。 素早く政庁周辺を見渡し、だがそれなりに遠くて見当がつかない状況に、双眼鏡が無いことを呪った。 するとC.C.が弄んでいたハロ達がマカセトケ!マカセトケ!と飛び出してスザクと南側に陣取るレイの元に馳せ参じる。 ドラグノフのスコープを使ってある程度の観察を終えていたレイは迷惑そうに、スザクは一縷の望みをオレンジハロに託し数分。 オレンジハロがイタ!イタ!と突拍子もない叫び声を上げて指を指す。 スザクは目を凝らし、そちらを見つめる。 するとなにやらうごめく人影らしきものが見えた。その中に見覚えのある一人! 「ルルーシュ!」 スザクの位置からは殆ど点にしか判別出来ぬはず。 しかし彼は確信した。あれはルルーシュだと。 すぐに屋上から降りようと階段へ向かうスザクをC.C.が手を横に広げて遮る。 せめて皆にどういう事か説明してから行け。わたしに説明させる気か、と。 スザクはなにを悠長な、とC.C.をはねのけようとすらしたが、戦場ヶ原の冷ややかな視線に我を取り戻した。 レイに至っては既に北西に向かって銃口を向けている。 そうだ、ここでルルーシュの元に行っても、レイも戦場ヶ原もルルーシュを爆破犯としてしか見ない。 記憶喪失とも言える今の状態のC.Cが、レイやひたぎに対して充分な説明が出来るとは思えない。ゼロ・レクイエムすら把握しているか分からない。 そしてスザクに裏切られたと言う思いは、ゲームに乗ったと思しきルルーシュへの怒りへと転嫁するだろう。 最悪の場合、スザクが現場に着いた頃には、レイの狙撃によってルルーシュの射殺体が転がる事になるだろう。 ルルーシュは自分と言う戦力を得る代わりに、レイや戦場ヶ原と言う作らなくてもいい敵を作る羽目になる。 この場において、ルルーシュに憎しみを集中させる意義は全く無いのだ。 スザクはオレンジハロにルルーシュの監視を命じて、ルルーシュと自分の関係性を軽く説明し始めた。 説明と言っても軽いものだ。 自分とルルーシュは盟友のようなものだと言う事。 不要な殺し合いをする人間ではなく、政庁の爆破に関しても主催側への反抗作戦か、おそらくは殺戮者からの自衛行為であろうこと。 そして今後の世界のためにルルーシュと自分は、なんとしてでもゲームから生還しなければならないこと。 だからといって自分もルルーシュもゲームに乗る気は毛頭ない。そう前置きしてスザクは続ける。 「ボクとルルーシュは、このゲームを破壊する」 今まで決心が出来ていなかった部分もある。 しかし政庁の崩壊で確信した。 ルルーシュも自分も思いはこのゲームに対する最終目標は同じ。 それが分かっただけでも、あの政庁の爆破を見た価値はある。 だからこそ決意を込めてレイや戦場ヶ原に説明出来た。 自分を偽らずに言う事が出来た。 これで信用されないのなら、それは自分の能力不足だ。 諦めざるをえないだろう。色んなものを。これまでレイに対して培ってきたものを。 「分かった」 とレイは答えた。 その釈明がなければ、この場からルルーシュとやらを狙撃していただろうが。とそこでレイは言葉を一旦閉じた。 戦場ヶ原といえば、あぁそうなの、と興味がなさそうな雰囲気だが、とりあえずはルルーシュに対する攻撃の姿勢はないようだ。 ただ、と戦場ヶ原は言葉を続ける。瞬間、屋上が何とも言えない緊迫した空気に包まれる。 「もし。もし、あの場に阿良々木君が居て。そして考えたくも無いけれど、あの爆破に巻き込まれていた場合。わたしはその男を殺すわ」 いつ取り出したのか、バールを床に叩きつけて宣言する。床がビシリとひび割れる。 足元の三匹の子猫が震え上がり、鋼鉄の女王の出現に空気が悲鳴をあげ、周囲の窓ガラスがビリビリと震える。 そこに一切の躊躇はない。やると言ったのならば、どんな状況であろうと彼女はやり遂げるであろう。 ルルーシュがよく言っていた、《覚悟》が、そこには存在した。 (彼女を敵に回してくれるなよ、ルルーシュ) スザクはそう願わずにはいられない。 ルルーシュは殺し合いに乗るような人間ではないが、目的のためになら手段を選ばない人間だ。 うっかりと。そう、うっかりと阿良々木君なる人物を犠牲にする手段に出ていないとは限らない。 だがここでそれを口に出す事は出来ない。 まぁそもそも阿良々木君なる人物はごく一般人のようなので、わざわざ巻き込む事はないだろう。 万が一、戦場ヶ原がルルーシュを襲うような状況に陥った場合も、その時処理すればいいだけの話だ。気は重いが。 よって精一杯の笑顔で、ソレハアリエナイヨ、と返すのが本当に精一杯であった。 後ろでC.C.がため息をついたのを、スザクははっきりと感じた。 スザクも心の中でため息をついた。なぜこんな説明をさせるんだ、C.C.、と。 ◇ ロスト!ロスト!というオレンジハロの声を聞いたのはその直後だった。 なんだって!とスザクが駆けつけるが、自動車のエンジン音が響き渡る他はなにも見えない。 アチラコチラに音が反響しているのか、どこから聞こえてくるのか分からない。 そして折悪く、日が沈む前特有の現象なのだろうか、屋上には強風が吹きすさんでいる。 やがて発生源を確かめることが出来ぬまま、エンジン音は途絶えた。 もう探す手立てはない。 なんてこった!とスザクに拳を振り下ろされた手すりが、哀れにもへしゃげる。 潜伏の得意なルルーシュのことだ、一旦身を隠されたら探しようが無い。スザク悔恨の至りである。 「やけに落ち込んでいるではないか、スザク。安心しろ。お前が独りではないように、あいつもおそらくは独りではない」 「感動的な慰めに聞こえるけど。それって私達足手まといが居るように、向こうにも足手まといが居るだろうってことよね」 スザクにとって戦場ヶ原が自分を足手まといと認めたことは密かに驚きであったが、それ以上にC.C.が自分を励ましているだろうことが驚きであった。 魔女にも人を思いやることがあるのか、などとルルーシュは軽口を叩くのだろうな、と思いながらスザクは素直に気を取り直した。 (潜伏するにしても、いずれどこかに移動するはずだ。ルルーシュ一人ならともかく、数人を引き連れて移動するなら、比較的容易に発見出来るはず) それがいつになるか。首輪探知機の再起動が早いか、ルルーシュが動くのが早いか。要はそれだけの話だ。 (最長で再起動まで、か。待てるかな) 自分をなんとか食い止めてはいるものの、今すぐにでも走りまわってルルーシュ、ルルーシュと叫んで回りたい気分だ。 だが、それは出来無い。もしルルーシュが今のC.C.と同じように記憶喪失になっていた場合。 皇帝ルルーシュに忠誠を誓う前にまで記憶が戻っていた場合。 ルルーシュは自分を警戒するだろう。お世辞にもあの時まで、自分はルルーシュの味方であるようには見えなかった。 その時、オレンジハロがアラームをあげる。 「ミツケタ!ミツケタ!カイガンセン!カイガンセン!」 スザクは立ち上がると、オレンジハロの許へ向かい、目を凝らす。オレンジハロは何時の間にやらビルの南西部分に位置を変えていた。 そのマニピュレーターが指さす先を見れば、ルルーシュを先頭に、数人が海岸線に向かっている。 「ルルーシュ!」 スザクは再び叫ぶと、オレンジハロをディバッグに入れ、今度は手すりから身を投げ出した。 そして隣のビルの壁を蹴って、隣のビルに向かい、またも壁を蹴り、壁を蹴り、とジグザグと降下し、減速しながら着地する。 そのまま南西へと駆け出していった。 ◇ 一瞬の早業。 レイも戦場ヶ原も、そしてC.C.ですらもあっけにとられるしか無かった。 先程オレンジハロが指さした方角、そして海岸線というキーワードを元に、ある程度の場所の見当をつけて、レイはドラグノフを構えてスコープ越しに海岸線を見る。 (全部で6人、か?先頭に立つ白いローブを着た男がルルーシュだろうか) 足取りからして、女性のうち2人は確実に素人。さらに重傷なのだろうか、ぐったりとした少女一人を背負うという無茶をしているが為に、こちらでも捕捉出来たと言える。 周囲にどうやらそれ以外の人影はない事を確認すると、しかし万が一のことも考えてスザクとルルーシュ一行を交互に監視する。 せわしなくライフルを動かすレイに対して戦場ヶ原は一応だけど、と質問する。 「阿良々木君はそこにいるかしら」 その後身体的特徴をつらつらと述べられるが、該当する人間はいない、とレイは遮って伝えた。 それを聞くと戦場ヶ原は、では政庁の跡地に阿良々木君が居るかも知れないわね、と言って階段を降りようと歩くが、それをレイは止める。 死体の確認はいつでも出来る、と。 「なら象の像に行きましょう。そこに人が集まるのでしょう?単独行動をするような低能など放っておいてもいいんじゃないかしら」 「確かに道理だが、俺はスザクの結果を見届けると決めた。放っておく事など出来無い」 レイを勧誘出来なかった時点で、戦場ヶ原の行動は未遂に終わった。 狙撃出来る位置に居る人間を前に、的になるつもりは毛頭ないからだ。 そして戦場ヶ原はレイが仮想アーチャーとした目標を、なんとなく追おうと南東に向かったその時、赤ハロが突然跳ねながら叫ぶ。 「マッテイロ、ルルーシュ!」 なんとも恥ずかしい叫び声ね、と率直な感想を戦場ヶ原が持ち、どういうことなのかしらと赤ハロに問いただすと、ドーキ!ドーキ!と答え出す。 あぁ同級生という意味の同期と、通信の同期を掛けていたのね、と戦場ヶ原はこの珍妙なマスコットを作った人間のセンスを、本気で哀れんだ。 とにかくも通信手段を得たのは心強い。 戦場ヶ原は赤ハロを持ち上げてレイの元に持っていこうとしたその時、視界の端っこにE-5を走る小さな点を見つけた。 ◆ 上条当麻を見失ったサーシェスは自身の探索能力に失望しかけたが、色々と悪条件が重なっただけのことだと気を取り直す。 プロの傭兵は少々のことで弱音や失望などしていられないのだ。 まずい飯や、泥沼の行軍、整備もしっかりしていない旧世代MSが支給された時、連携も取れない未熟な手駒しか無かった時。 不満を漏らしたいときはいくらでもある。 だが不利な状況を与えられた時や失敗を犯した時にこそ、傭兵の真価は問われる。 そして、いつもそれを乗り越えてきたという自負こそが、彼を数多の戦場で生き残らせ、戦果を挙げさせてきたのだ。 そう、そもそもツンツン髪を見失ったところで基本方針は変わらない。 象の像へ向かい、お利口さん達に紛れ込む。それだけだ。 ただ比較的楽な手段を取り逃がしただけの話。次善の策はいくらでもある。 そしてまた走りだす。象の像に向かって。 ◆ レイはスコープを覗きながら、舌打ちをした。 ルルーシュ一行がそのまま崖に隠れたかと思うと、揚陸艇らしきものが海岸線を離れたからだ。 まず間違いなく揚陸艇にはルルーシュ一行が乗っている。スザクは間に合わなかったのだ。 延長線上にスコープを滑らすとスザクは必死の追跡を続けている。 肩を落として帰ってくるスザクを幻視して、レイもややため息をついた。 一方、戦場ヶ原は赤ハロを手に、スコープを持つレイの元に駆け寄った。 それまでスザクが間に合うかどうかだけを気にして、壁の花を気取っていたC.C.も、 (どうやらルルーシュに合流するのは先のことになりそうだな) と深い溜息をついて、気を取り直すことに決めたらしく、なにやら面白そうだと戦場ヶ原、そしてレイに近づく。 「これ、通信機能がついているようだけど、貴方に貸してあげるわ。利子はいらないけど、代わりにそのスコープを貸してくれないかしら」 言うや否や赤ハロを手渡し、ドラグノフを持ち去ろうとするが、予想以上の重さにたたらを踏む。 戦場ヶ原を軽く睨みつけたレイは、どっちを見張ればいい、と南東部に移動する。 そして戦場ヶ原が指さした方角をスコープで覗き見たレイは、ツンツン頭の黒髪の少年の姿と、その後方に迫るアリー・アル・サーシェスの姿を確認した。 ◆ 走り出したサーシェスはある程度蛇行しつつも順調に橋に向かっていた。 ビルの谷間を抜け、ふと視界が開ける。 そこでサーシェスは信じてもいない神に感謝した。 なんという巡り合わせ。 見失ったと思っていたツンツン髪の黒髪の少年の姿がそこにあった。 しかも息が上がって呼吸を整えている。 声を掛けるならば今だろう。そう思って近づこうとしたサーシェスの目にある見覚えのある風景が映った。 崩壊した一軒家。 そう、驚異的な戦闘力を誇る、今は亡きアーチャーとの一戦を繰り広げた一画。 あの時、ガトリングガンの奇襲で、あの一軒家はぶち壊され、中にいた人間に対して痛撃を与えたはず。 その後、なにやらレールガンのような光によって、完全に崩壊したが。 この光景と、そしてツンツン髪の少年がアーチャーと共にいた事。 組み合わせ的に偶然とは彼には思えなかった。 (つまりよぉ、あそこで死んだんだか重傷負った人間を、墓参りだか見舞いに来たってことかぁ? これってつまりよぉ、首輪二つ労せずしてゲット、つまり宝の山ってことじゃねぇのか?) 少年一人に、多くても重体の人間ひとり。どう見積もっても時間はかからない。 象の像にたどり着く前のちょっとしたボーナスタイム。 またしても存在不証明な神に感謝しつつ、宝の在処を示してくれる水先案内人を物陰で見守った。 だが、不信心者に祈られた神の怒りだろうか。 彼には天罰が降ろうとしていた。 ◆ 状況を説明したレイは、アリー・アル・サーシェスと言う人物の説明を軽くした後、どういう事だ、と女性陣を見上げて言う。 「上条くんが御坂美琴の死体を引き取りに来た、と言う事で間違いないわね」 「なんとも律儀な坊やだ。そしておそらく。そのアリー・アル・サーシェスとやらは私を襲った赤毛の男で間違いないだろう」 根拠は三つ。 ・立ち止まっている人間に対して、攻撃するでも無く話しかけるでもないと言うことは、何かを横取りするつもりであろうと予想出来ること。 ・あの場所になにがあるか予想出来るのは、あの戦いに関係した人間と、その場に立ち寄った戦場ヶ原ひたぎと上条当麻だけであること。 ・女の勘 特に最後の三つめが決め手だった。 戦場ヶ原もそれに関しては完全に同意し、レイもそれなら仕方ないな、と納得せざるを得なかった。 ならどうするか。 「決まっている。あの坊やの許にスザクを急行させ、お前も救援に向かえ」 「あなたと意見が合致するなんて、気持ち悪いわね」 状況は逼迫している。対応出来る、最も確実で素早いスザクに第一陣。後詰にレイを向かわせるのは理にかなっている。 ここから狙撃サポートするにしても、途中障害物が多く、さほど助けにならないことも確かだ。 早速レイは赤ハロを通じて、スザクに連絡を付ける。向こう側のスザクは突然の呼び掛けに戸惑っていたようだが、すぐに冷静さを取り戻していた。 赤ハロがオソカッタカ!やらナンダッテ!などと叫び、どうやら通信を終えたレイは、しかし、と疑問符を浮かべた。 赤毛の男に対して個人的な恨みがあると思われるC.C.の意見はまだわかるが、なぜ戦場ヶ原も赤毛の男に対処することに同意なのか、と。 戦場ヶ原も、また自問していた。何故そのように答えたのかと。 多分、と理由を考える。 神原を犠牲にすることに、本気で怒ってくれたからでしょうね。 夕陽は遠く頭を隠しつつあり、月は光り、夜の世界が顔を出していた。 【E-5北東/六階建てビルの屋上/一日目/夕方(放送直前)】 【戦場ヶ原ひたぎ@化物語】 [状態]:ポニーテール [服装]:直江津高校女子制服 [装備]:文房具一式を隠し持っている、ヘアゴム スフィンクス@とある魔術の禁書目録、 アーサー@コードギアス 反逆のルルーシュR2、あずにゃん2号@けいおん! [道具]:支給品一式 X2 不明支給品(1~3、確認済) 、バールのようなもの@現地調達 [思考] 基本:阿良々木暦と合流。二人で無事に生還する。主催者の甘言は信用しない。 0:レイとスザク、そして上条当麻が帰ってくるのを待つ。 1:その後、なるだけ急いで象の像へ向かう。 2:ギャンブル船にはとりあえず行かない。未確認の近くにある施設から回ることにする。 3:正直、C.C.とは相性が悪いと思う [備考] ※登場時期はアニメ12話の後。 ※安藤から帝愛の情報を聞き、完全に主催者の事を信用しない事にしました。 ※安藤の死亡によりギャンブル船に参加者が集められているかは怪しいと考えています。 【C.C.@コードギアス 反逆のルルーシュR2】 [状態]:健康 [服装]:血まみれの拘束服 [装備]: [道具]:基本支給品一式 阿良々木暦のマジックテープ式の財布(小銭残り34枚)@化物語 ピザ(残り55枚)@コードギアス 反逆のルルーシュR2、赤ハロ@機動戦記ガンダム00 [思考] 基本:ルルーシュと共に、この世界から脱出。 不老不死のコードを譲渡することで自身の存在を永遠に終わらせる――? 0:赤ハロを使ってスザクとレイのサポートをする 1:その後、おそらく象の像に移動したルルーシュと合流する 2:利用出来る者は利用するが、積極的に殺し合いに乗るつもりはない 3:正直、ひたぎとは相性が悪いと思う [備考] ※参戦時期は、TURN 4『逆襲 の 処刑台』からTURN 13『過去 から の 刺客』の間。 ※制限によりコードの力が弱まっています。 常人よりは多少頑丈ですが不死ではなく、再生も遅いです。 ※赤ハロとオレンジハロ間で通信が出来るようになりました。通信とは言えハロを通しているため、声色などはハロそのものにしかなりません。 【E-5東/一日目/夕方(放送直前)】 【レイ・ラングレン@ガン×ソード】 [状態]:疲労(中)、肋骨を数本骨折(処置済み)、左肩に銃創(処置済み)、脇腹に浅い銃創(処置済み)、ツッコミ属性獲得? [服装]:武士のような民族衣装(所々破損) [装備]:レイ・ラングレンの銃@ガン×ソード [道具]:基本支給品一式×1、デイパック、ドラグノフ@現実(10/10)、 GN首輪探知機@オリジナル、平バール@現実、 麻雀牌@咲×31個、ユンケルスター@現実×8、パチンコ玉@現実×大量、コンビニの商品多数(内容は後の書き手さんにお任せします) [思考] 基本:もう少し生きてみる。 1:スザクの救援に向かう。 2:枢木スザクの『結果』を見届ける。 3:あるものは使う。 [備考] ※参戦時期は第8話~第12話のどこかです。 ※ブラッドチップ・3ヶ@空の境界は円形闘技場に置いてきました。 ※三回放送の前後に『E-3 象の像』にて、信頼出来る人間が集まる、というゼクスのプランをスザクから聞きました。 ※スザク、神原、アーチャー、一方通行と情報を交換しました。 ※飛行船についての仮説を一方通行から聞きました。 ※ライダーの石化能力と藤乃の念動力についての分析を一方通行から聞きました。 ◆ ようやくと息を整えた上条は歩を進める。。 一戸建てが並ぶ住宅街。その中の一つにはっきりと意志をもって向かい、扉を開ける。 予測が正しかったことを確信したサーシェスは隠れながら、その後をついて行く。 無用心にもカギも締めずに扉を閉めた上条に注意しながら感謝して中に入る。 どうやら上条は二階に上がっていったようだ。 さて階段を登るか、戻ってきたところを詰問するか。 扉の中に入って贅沢な二択に思い悩んでいた、その瞬間、気配を感じて身を潜める。 ドアの覗き窓から外の様子を伺う。 よくアパートなんかにある鳥の目ではなく、カーテンを敷いた比較的横長な覗き窓だ。 ある程度の範囲は見渡せる。 こちらへ向かってくる人影は1つ。 真面目くさった東洋人の少年。信長にぶつけた奴だ。まだ生きていたとは予想外だな、と手早く記憶を引っ張り出す。 あれならば気づかれても交渉の余地はある。上手くすれば合流することも容易。 ひとまずは安心か。 スザクはまっすぐサーシェスがこの家に向かってきている。 あいつ、何が目的で、と思考をめぐらしすぐにピーンと来る。 そうか、あいつもアーチャーからここの場所を聞き出していたのか。 結構したたかじゃないか、とサーシェスはスザクに対する評価を改めた。 まぁある程度同類の方が紛れ込みやすいか、と考え、まずはスザクと合流することを決断する。 もし合流を否定されたら、ガトリングガンを不意打ちで撃ち放てばいい。 1人だけなら不意を付けば一瞬だ。 身だしなみを整えて、息も整える。 設定はこうだ。 たまたま入った家でくつろいでいる所を、来訪者。慌てるサーシェス。もてなすサーシェス。 なんだかんだで意気投合。一緒に行動しようじゃないか、いいだろう。 フゥ、と一息つく。 成功のイメージを掴んだサーシェスはソファーに寝転び、スザク達の来訪を待つ。 やがて来訪者来る。 わざとらしくソファーから飛び起きようとしてずり落ちて、相手の油断を誘う。 ソファー越しにある程度時間をかけてスザクを確認してみせたサーシェスは、立ち上がって鷹揚に手を広げ、スザクを迎え入れる。 「おぉ、誰かと思ったらあんたか、俺だよ、アリー・アル・サーシェスだ」 その瞬間、スザクは右腕で隙なくベレッタを構え、引き金を引いた。 【E-5/一軒家/一日目/夕方(放送直前)】 【枢木スザク@コードギアス 反逆のルルーシュR2】 [状態]:疲労(中)、左腕骨折(処置済み)、「生きろ」ギアス継続中 [服装]:ナイトオブゼロの服(マント無し) [装備]:ベレッタM1934(7/8)、GN拳銃(エネルギー残量:中) 、鉈@現実 [道具]:基本支給品一式、ノートパソコン@現地調達、オレンジハロ@機動戦士ガンダムOO、9mmショート弾(22発) 救急救命セット@現実、柳刃包丁@現実、工具一式@現実、雑誌@現実×多数、真田幸村の首輪 [思考] 基本:この『ゲーム』を破壊し、ゼロレクイエムを完遂する。 0:サーシェスを倒す。 1:ルルーシュと合流する 2:首輪を外せる技術者を探したい。 3:ルルーシュに危険が及ぶ可能性のある要素は排除する。 4:明智光秀、織田信長、平沢憂、バーサーカー、ライダー、黒服の女(藤乃)に用心する。 5:確実に生きて帰る為の方法を探す。 [備考] ※ラウンズ撃破以降~最終決戦前の時期から参戦。 ※主催が不思議な力を持っていることは認めていますが、死者蘇生が可能という点は全く信じていません。 ※もしかしたら『敵のアジト』が『黒の騎士団のアジト』ではないかと少し疑っています。 ※三回放送の前後に『E-3 象の像』にて、信頼出来る人間が集まる、というゼクスのプランを政宗と神原から聞きました。 ※政庁で五飛が演じるゼロの映像を見ました。また、ビデオメールの送信元と受信時間を確認しました。 ※アーチャーとC.C.が行動を共にしていることを知りました。 ※政宗、神原、レイ、アーチャー、一方通行と情報を交換しました。 ※飛行船についての仮説を一方通行から聞きました。 ※ライダーの石化能力と藤乃の念動力についての分析を一方通行から聞きました。 ※赤ハロとオレンジハロ間で通信が出来るようになりました。通信とは言えハロを通しているため、声色などはハロそのものにしかなりません。 【アリー・アル・サーシェス@機動戦士ガンダムOO】 [状態]:疲労(小)、腹部にダメージ、髭をそった、髪を少し切ってイメチェン [服装]:ジャケットとズボンと靴(動きやすさは抜群) [装備]:ガトリングガン@戦国BASARA 残弾数50% 果物ナイフ@現実 作業用ドライバー数本@現実 タバコとライター@現実 [道具]:基本支給品一式、 ガトリングガンの予備弾装(3回分) ショットガンの予備弾丸×78 文化包丁@現実 [思考] 基本:この戦争を勝ち上がり、帝愛を雇い主にする。 1:どうにかしてこの場を切り抜ける 2:更に周辺を見て回り、できれば組める相手を見つける。 それが最適な選択になるならば、組んだ相手を騙すことも。 3:殺し合いをより楽しむ為に強力な武器を手に入れる。 4:ゼクスは胡散臭いが、彼の知り合いに接触する価値はある。 恩を売っておきたい。 余裕があれば暦に接触してみたい。 【備考】 ※セカンドシーズン第九話、刹那達との交戦後からの参戦です。 ※五飛からガンダムWの世界の情報を取得(ゼクスに関してはやや誤解あり。ゼクス=裏切りもの?)。真偽は保留にしています。 情報収集のためにヒイロ、トレーズ、デュオ、伊達政宗、神原駿河と接触する方針を続行。 ※この世界の違和感(言語の問題等)は帝愛のせい、ということで納得しているようです。 ※D-6のデパートには駐車場(車あり)があるようです。 ※スザク、レイ、一方通行がアーチャーに接触した可能性があるとみています。 ※E-3へ奇襲を仕掛けるか、逆に離れるかは、ライダーと藤乃の出方次第です。 ※ライダーとはアーチャーが、藤乃とは式が、それぞれに共通した敵であると伝えました。 時系列順で読む Back 5人と1人ともう1人(前編) Next 迷い路-其の先に在るモノ- 投下順で読む Back 5人と1人ともう1人(前編) Next 迷い路-其の先に在るモノ- 224 5人と1人ともう1人(前編) C.C. 230 待ち猫オーバーイート! 224 5人と1人ともう1人(前編) 戦場ヶ原ひたぎ 230 待ち猫オーバーイート! 224 5人と1人ともう1人(前編) 枢木スザク 237 とある傭兵の戦争記録<レクイエム> 224 5人と1人ともう1人(前編) レイ・ラングレン 237 とある傭兵の戦争記録<レクイエム> 224 5人と1人ともう1人(前編) アリー・アル・サーシェス 237 とある傭兵の戦争記録<レクイエム>
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216 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/17(金) 16 20 32 ID JC4IglJY ~~死者スレ食堂~~ ゴホッ ゴホッ ゴホッ !! プリシラ「ゆみちゃん、大丈夫?」 かじゅ(マスク装備)「ああ、ちょっと咳き込むだけだ、それ以外は大丈bゴホッ ゴホッ!」 アチャ「ほら、しょうが湯だ。これを飲めば少しは落ち着くだろう」 かじゅ「ゴホッ ゴホッ あ、ありがとう」ゴクゴク 美琴「なんか最近風邪が流行っているよね」 プリシラ「そうだね、律ちゃんや梓ちゃんも熱出して寝込んじゃったって私聞いたよ」 アチャ「全く…まあ、数日も安静にして栄養を摂れば治るだろう」 美琴「そうねぇ、クリスマスまでに元気になっていればいいけど」 ~~死者スレ某所・梓の部屋~~ 唯「うわぁー、38度もあるよー。あずにゃん大丈夫?」 梓「うう~、ダメです。体が怠くて頭が重いです」 唯「ほら、水枕だよあずにゃん。しばらく横になれば気が楽になるよ」 梓「ありがとうございます。ふぅーー、とっても気持ちいいです」 唯「でもしっかり者のあずにゃんが風邪を引くとは思わなかったよ」 梓「うう~、不覚です。先輩と一緒に予防していたのに、なんで先輩は平気なんですか?」 唯「う~~~ん………日頃の行いがいいからかな?」 梓(…やっぱり迷信が当たっている気がします) 唯「とにかく、ここは先輩の私に任せてあずにゃんはゆっくりしなさいな」 梓「はぁ、(ちょっと心配だけど)お任せします」 唯「よ~し、じゃあ今から料理を作ってくるからちょっと待っててねー」 ガラガラドッシャーーーンンン!!! 梓「…やっぱり心配で安らげないです」 ~~死者スレ某所・律の部屋~~ キャス「りっちゃん、はい、あーん」 律「…キャスターさん、食事ぐらい自分でできますけど?」 キャス「ほらほら、病人はつべこべ言わずに、あ~ん♪」 律「(まあ、言っても聞かないよな)あーん」パク (食後) 律「ごちそうさまでした。いやー、キャスターさんのお粥は本当に美味しかったです」 キャス「当然よ、りっちゃんの為に腕を振るったんだから」エッヘン! 律「あ、そういえば。キャスターさん、私の風邪薬知りませんか?」 キャス「それなら心配ないわ。これがあるわよ」 律「…それ、明らかに飲み薬じゃないですよね」 キャス「うん、座薬よ☆」 律「座薬って幼児用って聞いたことがありますけど?」 キャス「大丈夫よ、大人用の座薬だから」 律「穏やかな流れだと思っていたら結局これかアァッーーーーー!」 ※座薬についてはちゃんとした確認はとっていない。が問題ない、なんせったってここは死者スレだから! 219 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/19(日) 16 40 04 ID uulQFxuc 馬イク「よし、皆に忘れられている内に逃げるか」 220 :名無しさんなんだじぇ:2010/12/19(日) 21 43 00 ID Nm7QrdmQ 士郎「え~っと、風邪薬とマスクをそろえて、料理の下拵え…。汗で汚れた服の洗濯もそろそろ終わる頃か。雨も降ってるし、部屋干しかなぁ。風邪がこれ以上流行ると大変だな…」 黒子「…ハァ、誰に頼まれたわけではないというのに、世話好きといいますか、相変わらずのお人好しぶりですわね。」 士郎「別に、これくらい普通だろ。じゃあ洗濯物を干してくるから。」 黒子「あ…っ、…行ってしまいましたわね。もうそろそろクリスマスだというのに。士郎さん、イブに何か予定はあるのでしょうか…」
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459 :名無しさんなんだじぇ:2011/10/11(火) 12 36 43 ID CyCh/r8U 唯「りっちゃん凄いねえ」 梓「まあ、律先輩はこっちに来てから色々ありましたからね。ガンマン設定とか」 レイ「ムッ!?」 梓「ドM設定とか」 神原「それは本編中でも片鱗を見せていたようだが」 ムギ「それで、本人は今どこに?」 アーニャ「向こう」 キャスター「ねぇ、私、意外と出番が少ないとか言われちゃったのよ」 律「は、はぁ」 キャスター「だ・か・ら、もっと私達の絡みを見せ付けないとって思ったわけ」ガバッ 律「ひゃっ! えっ、こんな所でですか? ああっ」 唯「あー、いつも通りだねえ」
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821 :名無しさんなんだじぇ:2010/09/18(土) 21 04 03 ID SKUcI4sE あずにゃん「律先輩、唯先輩とムギ先輩を呼んでくるって言ってたけど遅いなあ……仕方ない、呼びにいこ」 ~~ムギの私室~~ ガガガガガガガ ドタドタ あずにゃん「なんか中が騒がしい……」 コンコン あずにゃん「ムギせんぱーい、入りますよー!」 ガチャ あずにゃん「……(中を見渡している)」 律「あ、梓……」 ムギ「梓ちゃん……」 唯「……」 あずにゃん「何、この光景?」 唯「あずにゃーん!」抱きっ あずにゃん「ゆ、唯先輩!?」 唯「せ、世界ってすっごく広いんだね!」 あずにゃん「意味がわかりません!」 ムギ「この状況は……」 律「どうなるだろうなあ……」 アーニャ「おもしろいかも」 キャスター「ほほえましいわねえ」 神原「(気絶中)」 826 :名無しさんなんだじぇ:2010/09/19(日) 08 07 31 ID yvG0fyXQ 唯「でもあずにゃんにいきなりするってちょっと不安だよ」 あずにゃん「…なに言ってるんですか、唯先輩」 キャスター「そうねぇ、最初は経験者にリードしてもらったほうがいいかも」 律「ちょっとキャスターさん?!」 マリアンヌ「経験者ねぇ…」 ムギ「いらしたんですか、あなた」 マリアンヌ「だったら福路さんなんてどうかしら、平沢さん。現世での縁もあるし、お願いしやすいんじゃない?」 唯「みほみほ?でもお邪魔じゃないかなぁ…」 マリアンヌ「大丈夫よ、福路さんなら快く受けてくれるわ」 唯「それじゃあ…」 律「待て、唯!お前まで行くな!」 唯「りっちゃん、ゴメンね。でも私決めたんだ。HTTの皆を守るって!」ダッ アーニャ「理解不能…」 あずにゃん「あの…唯先輩、どうしたんですか?」 律「梓!唯を止めるぞ!あのままじゃダメだ!」 グイッ 律「ムギ!なにをする!?」 ムギ「りっちゃん?もうああなった唯ちゃんは止められないわ。分かってるでしょ?」 律「それでも!それでもあたしはあたしのHTTにそのままでいて欲しいんだよ!(ゴシュッ)ウグッ?!」 バタッ マリアンヌ「田井中さんはしばらく落ち着いたほうがいいわよねぇ。ねぇみなさんもそう思うでしょ?」 キャスター「なにを考えているのです?確かにりっちゃんは冷静さを失ってはいたけど、そこまでして止めるようなことかしら?」 マリアンヌ「別にぃ?私はその時その場所その目的にあった最適な手段に出ただけよ?」 マリアンヌ(さぁて、これでアーニャの恋敵がどうなるかしら☆) 832 :名無しさんなんだじぇ:2010/09/19(日) 14 46 33 ID LT3Nt0CI 律「くっ…体が…上手く…動かない…」 マリアンヌ「安心なさい、ちゃんと強弱付けて殴ったから。ちょっと脳震盪を起こしただけよ」 アーニャ「マリアンヌ様すごい」 キャスター「さすが元騎士、閃光の名は伊達じゃないわね」 ムギ「ごめんねりっちゃん、でも私達は決意した唯ちゃんのお手伝いをしたいの、だから暫く大人しくしていてね」 あずにゃん「あ、あの、話が全然見えないのですが」 律「梓…唯を止めてくれ!…あのまま行かせると、唯が誤った道に進んでしまう!」 あずにゃん「…どういうことですか」 律「唯はな、お前が発情した時に自らその捌け口になろうとしているんだ…」 あずにゃん「え、唯、先輩が…」 律「でもそれは違う!あたしとキャスターさんは互いに望んでいるからいいんだ! だけど、今の唯は無理して自分を見失っているだけなんだ!だから、唯にはあたしのように道を踏み外してほしくないんだ! 軽音部の最後の良心でいてほしいんだ!それに梓、お前だってそれを望んでいないだろ!」 あずにゃん「…はい、そうです。私は、そんな事を望んでいません。唯先輩は唯先輩のままでいてほしいです!」 律「だから梓、お前が唯を止めてくれ!そしてあいつの目を覚ましてくれ!!」 あずにゃん「はい!わかりました!」 タッタッタッタッ……… 律「後は…任せたぞ」ガクッ キャスター「…いいの、行かせちゃって」 マリアンヌ「いいわ、あんな青春ドラマを見せられたら、彼女を妨害しようだなんて思わないわ」 ムギ「結果は彼女達に任せましょう。さあアーニャちゃん、残りの編集を再開しましょう」 アーニャ「…了解」 827 :名無しさんなんだじぇ:2010/09/19(日) 09 27 34 ID 8w1NLV2c 梓「ちょっと待って下さい!唯先輩!」 唯「離してよ、あずにゃん。すぐに私も(自主規制)ができるようになって――」 バシン 唯「え、あず、にゃん……」 梓「唯先輩、私そんなこと望んでいません」 唯「でも、あずにゃん時々エッチになるし、そういう時は私が発散させなきゃ」 梓「そんなの本当の私じゃありません!」 唯「え、だって、お酒は人を開放的にさせるって言うから、あれはあずにゃんの隠れた本心――」 梓「違います!あれは私の歪んだ願いです!本当の私はあんなこと望んでなんかいません!」 唯「あずにゃん……」 梓「確かに唯先輩に対して良からぬ感情を抱いたことはありました。だけどそれは私が弱かったからです」 唯「え、やっぱり私と(自主規制)したいんじゃ」 バシッバシッ 梓「なに言っているんですか!?誰も彼もが(自主規制)を求めているわけじゃありませんよ。調子に乗らないでください!」 唯「…………」 梓「私は……私は、そのままの唯先輩が良いんです。そのままの唯先輩でいてください!」 唯「あずにゃん、そこまで私のことを思って……ありがとう」 梓「ゆいせんぱあああああいいいいいい」 唯「あずにゃん」 梓「唯先輩!唯先輩!唯先輩!!!!!」 唯(あずにゃん、分かったよ。私は今のままで、そのままの私で、これからもあり続けるよ) 刹那「ん、今どこかで歪みがどうのこうのって話がッ――」 久「はーい、映画上映中だからって張り切らないの」
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『REACH OUT TO THE TRUTH』(後編) ◆IVe4KztJwQ 緩やかに炎に包まれていく屋敷。 逃げ惑う暦の家電乱舞を受けた藤乃はその姿を見失ってしまった。 しかし、すぐさまもう一つの魔眼、千里眼を発動させ屋敷の中を一瞬で探る。 「ふふっ、隠れても無駄ですよ。ほら、見つけました」 藤乃の攻撃を必死に掻い潜る内に 屋敷の母屋から大分離れてしまい駆け込んだ場所。 広い空間と壁際に立てかけられた数本の竹刀が眼に付く。 「ここは剣道場なのか」 その後ろで不吉な声がした。 「もう、逃げられませんね」 剣道場の入り口に立つ藤乃。 しまった、と思う。 唯一の出入り口には藤乃が居て。此処には視線を遮る物が何も無い。 「先輩の為に死んでください」 そう言いながら藤乃が笑う。本当に楽しそうに。 「だけど!」 もしここで僕が殺されてしまい、次の放送で僕の名前が呼ばれてしまえば。 戦場ヶ原、どこまでも情の深い僕の彼女は目の前の浅上藤乃と同じように、 僕を生き返らせる為、容赦なく殺人者になるだろう。 『阿良々木君が死んだら、私はどんな手を使ってでも阿良々木君を 殺した相手を殺すに決まっているじゃない。私を殺人者にするつもり?』 何時かの戦場ヶ原の言葉が聞こえてくる。 全く。自画自賛じゃないが、こんな事を考えてしまう位に僕は あいつの愛を感じてしまう。男冥利に尽きるという事か。 浅上の間違いを正し、戦場ヶ原に間違いを起こさせない為に。 「僕はまだ死ねない。でも浅上藤乃、君にも誰も殺させない」 対峙する両者、もう逃げ場は無い。 「凶れ」 容赦なく襲い掛かる歪曲の力。 藤乃の物質を捻じ凶げる。その攻撃を。 ある時は身体を捻り破滅の螺旋をぎりぎりの所でかわし。 ある時はデイバックから取り出した電化製品を彼女の歪曲の視線上に 放り投げる事で、何とか凌いでいくが。如何せん、この場の不利は拭えない。 ここにきてデイバックの中にある電化製品も 度重なる家電乱舞により、遂に底を尽きかけていた。 もしも藤乃の体力が本調子であれば僕はとっくに殺されていただろう。 「くそっ」 何度目の悪態かもうわからない。 僕に出来るのはここまでなのか。 いや、ここからは体だけで何とかするしかない。 暦は藤乃から視線を外さずに、剣道場の中心で立ち止まる。 「どうしたんですか。もう抵抗は終わりですか?」 藤乃の口元に笑みが浮かぶ。 「ああ、もうデイバックに詰めていた電化製品も流石に打ち止めだよ」 そう返しながら暦は気付く。その不可解な笑みに。 先輩を救う為にごめんなさいと言いながら他者を殺そうとする藤乃。 その言葉と笑みは何かが食い違っていた。 暦はその瞬間。はっとする。 最初に感じた違和感の正体。その決定的矛盾に暦は気付いてしまう。 「そうか…。そういう事、なのか?」 ごめんなさい。先輩の為に。と繰り返し呟きながら襲い掛かる浅上藤乃。 その言葉から、死んでしまった先輩を生き返らせる。帝愛の言葉を信じ、 その目的の為に彼女は無理をしてこのゲームに乗っている。 ずっとそう思っていた。けれど、それは暦の勘違いだった。 浅上藤乃という少女は。あの時の神原駿河とは違う。 いや、真逆と言ってもいいだろう。 戦場ヶ原が欲しいと願った神原駿河。 それを叶える為、裏の願いとして僕を殺そうとた怪異『レイビーデビル』 でも、浅上藤乃は。先輩を助けたくてその願いを叶える為の 人殺しをしているんじゃない。確かに死んでしまった先輩を助けたい。 生き返らせたい。という気持ちもあるのだろう。 だけど、間違いない。 浅上は先輩を助けるという理由で自分の行為を正当化し、 人殺しを楽しんでいる。そしてそんな自分の本心に気付いていない。 だから、僕があの時に。 『なんで笑ってるんだ』 と言った言葉に対して、意味がわからないと困惑して見せた。 だから、民家のガラス戸に映った自分の予想外の表情を見て怯んだ。 自分の表情の意味が心底理解できなかったのだろう。 なんて事だ。つまり僕は、快楽殺人者に人殺しをやめさせようと、 見当違いの説得をずっと繰り返していたのか。 そんな相手を説得するなんて。土台無理な話じゃないか。 そして矛盾に気が付かないまま僕は殺され。彼女は破滅の道を進むしかない。 『本当にそうなのかなあ?阿良々木君はまだ何か 見落としている事が、あるんじゃないのかな?』 …言いたい事はわかるよ羽川。 いつだってお前は僕を助けてくれたんだからな。 でも、そうは言っても。僕は羽川みたいに頭が回るほうじゃないんだよ。 暦は知る由もない事だが。 かつて、荒耶宗蓮は浅上藤乃の事を『存在不適合者』だと言った。 それは一体何に対しての不適合なのだろうか? 答えは明確。つまり、人の世に対して、である。 だからこそ浅上藤乃は殺し合いというこの異常な状況にあっさりと適応し。 人為らざる騎兵の英霊に、藤乃が知らず知らず魅かれるのは 当然の事だったのだろう。逆もまた然り。 騎兵の英霊は己に近い『存在不適合者』である藤乃に魅かれていた。 では阿良々木暦『怪異に行き会った少年』彼はどうなのだろう。 春休みの事件以降その罪と罰を抱え。少しだけ人から外れてしまった存在。 彼もある意味では、人の世の『存在不適合者』その成れの果て。 であるが故に、両義式と同じく、正しく藤乃の歪みに気づく事が出来た。 無い頭を使い、僕は必死に考える。 前の時と同じように不意を付ければ、この状況を打開出来るかもしれない。 周囲を再度見回してみる。しかし剣道場の中には 前回のように、都合よく浅上の顔を映すような物は何もなかった。 それでも、僕の言葉が浅上に届くかなんてわからないけれど。 諦める訳にはいかない。 暦の瞳が紅く輝き。その瞳孔が縦に開く。 「うおおおおおおおおおおおおおおお」 暦は覚悟を決め。藤乃へ向かって突進する。 「阿良々木さん、ごめんなさい。でも…凶れ!」 藤乃は笑う。暦の左腕が、あり得ない方向へ捻じ凶る。 「がはあああっ、ぐっ」 想像を絶する衝撃と痛み。それを無理やり堪え。歩みを止めず突き進む。 もう一度。聞くけれど。 「浅上藤乃!お前は、何で、笑っているんだ?」 眼の前にいる阿良々木さんが叫びながら変な事を聞いてくる。 私は笑ってなんかいないのに。どうしてそんな事を言うのだろう。 少し考えてみて、藤乃は理解する。そうか、ごめんなさい。 腕の痛みに耐えられず、少しおかしくなられてしまったのですね。 「こんな事は間違ってるんだ。浅上」 「凶れ!」 暦の右足が捻じ凶る。 「ぐぅああああ」 それでも暦は歩みを止めない。それを見た藤乃は思い出したように呟く。 「忘れていました。阿良々木さんは普通の人より死ににくいのでしたね」 でも、安心して下さい。先輩の為にちゃんと殺して。凶げてあげますから。 「凶れ!」 螺旋が暦の脇腹に突き刺さり内臓が捻じ凶る。 「…ごふっ」 口から赤い鮮血を吐き出しながら。 ああ、やばい。 忍に血を吸ってもらい能力を底上げして神原と戦った時とは違うんだ。 これは、本当に死ぬかも。 それでも、阿良々木暦は諦めない。 暦は藤乃の眼前まで距離を詰め、藤乃の右肩を左手で掴む。 しかし、今まで逃げ回る事しかできなかった上に、 武器らしい物さえ一切持たず。ボロボロになり吐血する暦を前に 藤乃は何の危険も感じていなかった。 もう、あの時のように拳を握る力さえも残っていないのだろう。 その証拠に私の肩を掴むその指先は力なく震えていた。 額に脂汗を浮かべ。苦痛に身を捩りながら。 藤乃の瞳を真正面から見つめ暦は叫ぶ。 「浅上藤乃。僕の眼を見ろ!僕の眼に映るお前をしっかりと見るん、だっ…」 またそれですか。一体この人は何を言っているのだろう。 その言葉に何の感慨も浮かばないけれど、 私を助けてくれたお礼位はしてあげてもいいのかしら。 そう思い、最後に阿良々木さんの表情を確認しようと顔を見やる。 ───。 「えっ?」 間抜の抜けた声が漏れる。その瞳に映っていたのは。 頬に手を触れてみる。 「なん、で?」 わたし、笑っているの? 訳がわからない。阿良々木さんの言う通り。私の顔は笑っていた。 そのあまりにも醜い表情に。わたしは戦慄する。 「わからないのか。浅上」 そんなはずが無い。だから、わたしは謝ってきたのに。 その謝りが。誤りだったとでもいうの? 「君が先輩を助けたいと思っている。それは本心だと思う。 でも、君はそれを言い訳にして。人殺しを楽しんでいる」 藤乃は体を震わせ。 「どうして、そんな事を言うんですか?」 人殺しに快感を覚えるような殺人鬼。両義式と同じような事を。 「どうして、そんな嘘を言うんですか?」 わたしは人殺しに快感を覚えるような殺人鬼じゃない。私は正常なはずだ。 再び二人の視線が絡む。そして。 「嘘じゃない。浅上は自分で自分の本心に気付いていない。 その証拠に、君は自分が笑っている事に気付いていなかった」 決定的な言葉。さっきから何かが可笑しい。自分の心がわからない。 この人の言っている言葉がわからない。そんなのは絶対に嘘。 だって、もしそうでないとしたら、わたしは。わたしは。 「嘘、笑ってなんかいない」 人殺シガ、楽シカッタ。 「嘘、楽しんでなんかいない」 アノ時ハ痛ミヲ理由ニ。 「違う。人殺しはいけない事だってわかってるわ。 だから、わたしは。ごめんなさいってちゃんと謝っていたのよ」 ソレガ嘘ダ。人殺シヲ、楽シンデイタ。 この声は、一体誰? 苦痛と吐血に苦しみながらも暦は藤乃の肩を掴んで離さない。 この人は一体何なの?どうして殺されそうになりながら。 そんなに哀しそうな眼でわたしを見るの? 理由は解っていた。嘘じゃない、とわたしに容赦なく真実を突きつけてくる。 阿良々木暦に浅上藤乃は戦慄する。 「あっ…うぁ…」 「うわっ」 藤乃の体から力が抜けその場に蹲り。 その肩を掴んでいた満身創痍の暦は重心を崩し 二人はお互いを引き摺られるようにして倒れ込んでしまう。 「わたし…先輩…」 藤乃は自分が両義式と同じように人殺しを楽しんでいた。その事よりも。 黒桐先輩の事を理由に人殺しを楽しんでいた。その事実が何より恐ろしい。 「…ごめんなさい」 心が痛い。その真実に。あまりに醜い己の心に恐怖する。 何時からこうなってしまったのだろう。 それとも、浅上藤乃という存在は元からこういうモノだったのか。 違う。嘘だ。そんな事ない。嘘だ。そんな事ある訳がない。嘘だ。 いつの間にか藤乃の顔から笑みが消えていた。焦点は虚空を彷徨い。 違う。嘘。とその口から繰り返し漏れる言葉。 眼前の藤乃は震えていた。自分の本心に気付き。恐怖していた。 その想いが、藤乃の体を通して僕に伝わってくる。 その藤乃の姿に。 僕はかつての自分の姿を重ねてしまう。 吸血鬼に襲われて。自らもその吸血鬼の眷属になってしまった春休み。 その地獄のような日々の終わり。 怪異の王にして。鉄血で熱血で冷血の吸血鬼。今は失われた真名。 『キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード』 彼女は当たり前のように人を喰っていた。何故だ、と聞いた僕に対し。 食べなければ死んでしまう。そう言って、僕の目の前で人間を食べていた。 そして、いつしか僕も人間(食料)を食べる事が当然だと考えてしまう 彼女と同じ吸血鬼(化物)になってしまった事を思い知らされた。 その事実に気が付き、自分の存在に恐怖した。夜の住人となり、 日の下に出る事も、家に帰る事も、誰かに悩みを相談する事さえできない その絶望の中で、羽川翼は僕を救ってくれた。 あの時の僕と同じように、浅上藤乃は自分の存在に恐怖している。 だから、偉そうな事を言うけれど。言わせてもらうけれど。 僕は浅上藤乃を救いたいと、そう思った。 藤乃は自分の心の中で渦巻く言葉を追い払おうと必死になっていた。 眼前の暦、自分自身、その全てを拒絶しようと魔眼の力を放つ。 「凶れ、凶れ、凶れ、凶れ、凶れぇ!」 焦点の定まらない狂気の螺旋。それは藤乃の心を表すように 尽く見当違いの方向へ飛んでゆき、周囲を破壊していくのみだった。 けれど螺旋の一つが暦の蟀谷を掠める。その頬を一条の鮮血が垂れて。 華奢な藤乃の身体に覆い被さっている暦。藤乃の頬に赤い物が落ちる。 「浅上。僕はお前の恐怖を知っている。 僕自身が人間を外れてしまった時の恐怖を僕は覚えている」 自らの命の危険を顧ず。阿良々木暦は揺るがない。 気付いてしまった浅ましい自分の本性。 他人によって暴かれ晒されたその事実に。 藤乃の、その心は。今、崩壊しようとしていた。 「浅上藤乃」 暦の右手が藤乃の左頬に触れる。 「ひっ…」 流れ出る一滴の涙がその頬を伝い。 「君は…言ってたよな。何度も何度も、ごめんなさいって…言ってたよな」 藤乃に凶げられた内臓の損傷からか、暦が喋る度にその口から鮮血が漏れ。 「人殺しは…いけない事なんだよ」 そんな当たり前の事。わたしだって解っています。 「じゃあ…どうして、いけない事だと思う…んだ?」 藤乃は答えられない。理解しているつもりで解っていなかった。 「それは多分…とても簡単な事で…浅上、お前は先輩が 死んで…しまったと知った時…哀しくなかったのか?」 先輩…。藤乃に優しくしてくれた、大好きな先輩。 初恋の人。けれどもう会えない。その笑顔はもう見れない。 「哀しかったです」 先輩の死を知った時。ライダーさんがわたしを慰めてくれた。 でも、阿良々木さんの言葉はあの時と何かが違う。そう感じる。 「お前の、心は痛くなかったのか?」 「あっ…」 暦は藤乃の眼を。藤乃は暦の眼を見る。 『心は痛くなかったのか?』 痛いのなら言うべきなんです。 確かにあの時、ライダーさんはそう慰めてくれた。 でも。人殺しがいけない理由は知らなかった。 そんな当たり前の事、考えようともしなかった。 誰も教えてくれなかった。 「それが…どんな人だとしても。それを哀しむ。誰かが居るから…なんだよ」 届くかわからないけれど。それでも。阿良々木暦は叫ぶ。 「だから、親しい人や好きな人が死んだ時。胸が痛くなるんだ」 藤乃に向かって必死に叫ぶ。その表情が一瞬だけ先輩と重なった気がした。 「…あっ」 暦の言葉が藤乃の胸に突き刺さる。 胸が痛い。その痛みの理由が。今は、はっきりと解かる。 『痛かったら痛いって言っていいんだよ。』 黒桐…せん…ぱい。 力なく崩れ落ちる藤乃。その両眼に涙が溢れていく。 「うぇっ…、え…くっ…、ひっく…」 「黒桐…先輩…ごめんなさい。わ…たし、わたし…」 その場に泣き崩れ。阿良々木暦の服の裾を掴み。 腹に顔を埋めながら。嗚咽を漏らし藤乃は喋る。 幾人もの命を奪ってしまった事。 加治木ゆみの命を、月詠小萌の命を、真田幸村の命を奪ってしまった事を。 先輩と同じように。彼らが死んでしまった事で胸を痛くする人が居ると、 その事が理解出来る。 「わたし…これから…どうしたらいいんですか…」 この罪を。奪ってしまった命を。その痛みを。 僕は胸の中で泣きじゃくる浅上を見て。そっと、彼女の黒髪を撫でた。 「浅上が奪ってしまった命は…もう戻ってこない。 僕が言えた義理じゃないけれど。それは…これから先も 浅上自身が背負っていかなくちゃ罪…なんだと思う。 けれど僕は…いや、人が誰かを…罰する事なんてできない」 だから、どんなに辛くても。その罪を背負って生きていかなくちゃいけない。 『罪を背負っての自殺なんて。わたし絶対に許さないからね』 僕は羽川翼にそう教えられたんだ。 二人の死闘。浅上の魔眼で破壊され、家電が散乱してしまった道場内。 体を引き摺り、その壁に背中を預けると、暦は其処に力無くもたれ掛かる。 剣道場の入口から見える日本家屋。 母屋が炎に包まれてゆき、夕闇の中で火の粉が舞っていた。 その光景は不謹慎かもしれないけれど。とても綺麗だと思った。 思い出したように暦は自分の体を確認する。ボロボロだった。 その腕の中。未だ暦の胸で嗚咽を漏らす浅上は。 阿良々木さん、ごめんなさい。先輩、ごめんなさい。と繰り返す。 その姿に。 ああ…僕は、初めて…誰かを救う事ができ…たのかな。 忍野、お前の言う通り…僕はとんだ偽善者…なのかもしれない。 でも。そんな僕でも…こうして浅上の心を救う事が…できたのなら。 …上出来だ。 だろ、忍野。 薄れゆく視界の中で…そんな事を考えながら。 阿良々木暦の意識は途切れた。 ───────────────────────────── ───────────。 不意に、藤乃は自分の頭を撫でていた暦の腕に力が無くなるのを感じ。 その顔を上げる。 「あっ…、阿良々木さん?」 力なく垂れ下がる暦の腕。その瞼は静かに閉じられていた。 「阿良々木…さん?…嘘です…よね?」 暦の肩を掴んで揺する。暦は何も言わない。 「さっきみたいに、返事をして下さい! 僕の眼を見ろって…眼を開けてください!」 藤乃が纏う純白のドレス。それが赤く染まっていた。 虚しく。哀しい。藤乃の絶叫が響く。 【E-5南西 衛宮邸 剣道場/一日目/夕方(放送直前)】 【浅上藤乃@空の境界】 [状態]:千里眼覚醒・頬に掠り傷(応急処置済み)疲労(大)全身に軽い刺し傷(応急処置済み) [服装]:純白のドレス(シーツを服代わりに纏っている)@現地調達 [装備]:軍用ゴーグル@とある魔術の禁書目録 [道具]:基本支給品一式、拡声器@現実 [思考] 基本:どうしたらいいのかわからない。けれどもう人殺しはしたくない。 0:阿良々木さん…。わたし…わたし…。 1:次にライダーさんと会ったら…。 2:ライダーさんは象の象を目指しているのだろうか? 3:サーシェスを敵視。 4:人を凶ることで快楽を感じていた事を自覚し、その自分に恐怖する。 5:断末魔サービスを利用したい? 6:サーヴァントと戦国武将に警戒。 [備考] ※式との戦いの途中から参戦。盲腸炎や怪我は完治しており、痛覚麻痺も今は治っている ※藤乃の無痛症がどうなっているかは後の書き手にお任せします。 ◆ ◆ 後日談、というほど時間は経っていないけれど。今回のオチ。 あまりに無茶をやり過ぎた反動で血が足りなくなった僕は、 いつの間にか死んだように意識を失ったらしい。 僕が死んだと勘違いして必死に体を揺さぶる浅上のその声で 僕の意識は再び覚醒した。 重傷患者の体を揺さぶるって駄目なんじゃないか? と思ったけれど。泣いていた浅上にそんな事を言うのは野暮だった。 僕が生きている事に安堵した浅上が見せた。その涙と笑みは。 あの『歪んだ笑み』とは全然違っていて。 とても美しく一見の価値があった。 その笑顔が見れた事は心底ボロボロになった僕の せめてもの役得といったところかな。 それから僕を凶げた事に対する罪悪感で 一人出ていこうとした浅上を僕は引きとめる。 もう人は殺したくないと言っていた浅上は正直これからが大変だと思う。 何せ人を殺してしまった罪と向き合っていかなきゃいけないのだから。 そんな彼女を一人にする訳にはいかないし。 彼女がスザクやデュオ、式と出会ったらそれこそ無用な誤解というか 争いを招いてしまう恐れもある。それを仲裁するのは僕が居た方がいい。 春休み僕の事を救ってくれた羽川翼。 あの時の僕と似たような境遇の浅上藤乃を助けるのは、きっと僕の役目だろう。 重傷で暫くは動けない僕を一人残して行かないでくれ。 そう説得したら浅上があっさり頷いてくれた事に今度こそ安心する。 一応、誤解が無いように断っておくけれど。 僕には戦場ヶ原という彼女がいて、 彼女の毒舌を含め戦場ヶ原の好きじゃない所はない。 そうはっきりと断言できるくらい。僕は戦場ヶ原の事が好きだ。 だから、僕が浅上を助けたからといっても。そこで何らかのフラグが立つ。 なんて事はあり得ない、とだけ断っておこう。 『何を言ってるんだい阿良々木君。フラグならしっかり立っているじゃないか。 これは俗にいう、阿良々木君がツンデレちゃんに刺されるっていう死亡フラグだよね』 …忍野。それ、笑えない。 忍野メメの幻聴が聞こえてきたような気がしたけれど。 僕は、あえてそれを無視する事にした。 そして第三回目の定時放送が始まる──。 【阿良々木暦@化物語】 [状態]:疲労(大)、出血によるダメージ(大、治癒中)左腕歪曲(大、治癒中)右足歪曲(中、治癒中)左脇腹歪曲(中、治癒中) [服装]:直江津高校男子制服 [装備]:マウンテンバイク@現実 [道具]:デイパック、支給品一式、ギー太@けいおん!、エトペン@咲-Saki- 沢村智紀のノートパソコン@咲-Saki-、毛利元就の輪刀@戦国BASARA、USBメモリ@現実 (政庁で使った物品は適当に回収したため他に何が残っているかは不明、後の書き手にお任せします) [思考] 誰も殺させないし殺さないでゲームから脱出。 基本:知り合いと合流、保護する。 0:浅上藤乃を一人にしない。 0:戦場ヶ原…。 1:憂をこのままにはしない。 2:モモ、ルルーシュを警戒。 3:……死んだあの子の言っていた「家族」も出来れば助けてあげたい。 4:支給品をそれぞれ持ち主(もしくはその関係者)に会えれば渡す。原村和とは一方的な約束済。 5:千石……八九寺……神原……。 6:太眉の少女については……? 7:落ち着いたら【ホール】を再調査してみる。 [備考] ※アニメ最終回(12話)終了後よりの参戦です。 ※回復力は制限されていませんが、時間経過により低下します。 ※会場に生まれた綻びは、あくまで偶発的なものであり、今後発生することはありません。 ※巨神像はケーブルでコンソールと繋がっています。コンソールは鍵となる何かを差し込む箇所があります。 ※原村和が主催側にいることを知りました。 ※サポート窓口について知りました。 ※今回のSSで家電乱舞を使い切りました。 ※やばっ…、母屋が燃えてるって事は。乾燥機に入れっぱなしの浅上の服は…。 【E-5南西 衛宮邸】 冬木市にある衛宮士郎の住居。衛宮邸を模した日本家屋。 しかし現在は剣道場と土蔵を残し。母屋が炎に包まれている。 時系列順で読む Back 『REACH OUT TO THE TRUTH』(前編) Next 隣合わせの灰と青春 投下順で読む Back 『REACH OUT TO THE TRUTH』(前編) Next 隣合わせの灰と青春 222 『REACH OUT TO THE TRUTH』(前編) 阿良々木暦 231 贖罪は優しき少女の為に 222 『REACH OUT TO THE TRUTH』(前編) 浅上藤乃 231 贖罪は優しき少女の為に
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569 :名無しせずにはいられないな:2010/02/08(月) 23 57 27 ID gyesdP8g 池田「あんた…本当にキャプテンに何をした…」 トレーズ「エレガントじゃないな、ミスイケダ。私と彼女の間には何もない。そういったはずだが」 池田「だったらキャプテンがあそこまであんたに肩入れするはずないだろ!言え!全部言え!吐け!」 かじゅ「止めないのか?」 部長「やらせとけばいいわ。私も疲れちゃったし」 小十郎「政宗様…お見事で御座いました。まずい酒を飲ませてしまったことについては、後でお詫び申し上げます…」 とーか「それよりも!あの狂戦士が!あの狂戦士がここに来るですってええええええええええ?!」 【もはやワヤクチャな死者スレ】
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死者のたまり場PART2 レス番号301~450 タイトル 登場人物 備考 駆け抜けるラジオ準備班 龍門渕透華、月詠小萌リリーナ・ドーリアン、伊藤開司 海原の新しい変装のバリエーション 海原光貴、池田華菜、加治木ゆみ、竹井久 かじゅ、敗北 海原光貴、加治木ゆみ ムギが全快したようです 琴吹紬、平沢唯、田井中律、中野梓 美穂エツァリの憂鬱~とあるプーの羨望 池田華菜、海原光貴、竹井久、加治木ゆみ龍門渕透華、伊藤開司 二度目の引越し リリーナ・ドーリアン、平沢唯、中野梓田井中律、琴吹紬、片倉小十郎、真田幸村伊達政宗、船井譲次 死者スレが避難所から新館へと移転
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58 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/19(火) 00 25 10 ID oSNNw4.c ライダー「べ、別にフジノのことが(ry」 キャスター「り~っちゃ~~~ん♪」 【ライダー&キャスターも伊達軍入りで】 イカ、現状を(独自の判断・編集で)まとめてみました ①身体・特殊能力による区別 ★規格外(ホンダム、バサカ) ◆戦国武将・サーヴァント ●兵士・騎士・EI住人 ▲異能者(超能力・魔術師・特殊スキル持ちなど実戦向きで、素の身体能力は一般的) ②現状のチームメンバー 《風紀委員》◆セイバー ◆幸村 ●トレーズ ▲美琴 ▲部長 透華 小萌 リリーナ カイジ 黒桐 かじゅ 《特攻野郎》◆光秀 ●刹那 ▲神原 ▲ムギ 真宵 ひたぎ 船井 《伊達軍団》◆筆頭 ◆片倉 ◆ライダー ◆キャス ▲律 ▲藤乃 美穂子 池田 ③未確定者 ★ホンダム ★バサカ ◆アチャ ●ヒイロ ●デュオ ●五飛 ●ゼクス ●アーニャ ●マリアンヌ ●ヴァン ●レイ ●ファサリナ ●プリシラ? ▲海原 ▲妹E ▲妹F ▲R妹 ▲士郎 唯 梓 撫子 当麻 C.C. ユフィ 玄霧 安藤 ④非参加がほぼ確定 男A、会長、利根川 59 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/19(火) 01 12 22 ID ayPkefX2 バサカ「本多忠勝、お前の所属はどうなるのだ?」 ホンダム「(どうやら、そのまま特攻残留になりそうだ。超人級戦力があの変態しかいないからな)」 バサカ「そうか、アーチャーは?」 アーチャー「まだ決めかねている。バランス的には風紀委員かとも思うがな。そういうお前はどうなんだ?」 バサカ「私は最後に一番超人級戦力の少ないところに行くつもりだ。もとより私はフリーだからな」 アーチャー「そうか、ならば態度をはっきりさせんといかんか」 【ホンダム 特攻残留へ】 【アーチャー&バサカ 所属チーム未定】 60 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/19(火) 01 27 31 ID tMUroDFI レイ「あの女は伊達軍団に付いたか。ならば俺は特攻野郎に付く。貴様はどうする」 ヴァン「あー…一番人数が多いところ」 レイ「なぜだ?」 ヴァン「サボれるから」 レイ「………」 プリシラ「あたしはヴァンと同じチームねっ!」 61 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/19(火) 01 42 26 ID QI3f8bLc 部長「あ、言っておくけど、私は風紀側で固定だからね」 美穂子「え…そうなんですか。敵同士ですね」 部長「そうね、貴女の頑張る姿を違う視点で見られるなんて素晴らしいことだわ」 美穂子「あ、あ、あ…なんというか、恥ずかしいです…。でも私、もう炊き出しくらいしか出来ませんよ?」 部長「じゃあ、お弁当ちょうだいね?」 美穂子「は、はい!」 部長「ゆみー、貴方はどうするの?」 かじゅ「運動は苦手でな。まぁ居ても居なくても余り変わらないのなら、陣営を変える必要もあるまい」 部長「そう、貴方と一緒だなんて嬉しいわ」 美穂子「!」 かじゅ「心にもないことをいう…」 部長「またまたー、私は嘘はつかないタチよ?」 美穂子「ふふ…ふふふふふ」 池田「きゃ、キャプテン?」 62 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/19(火) 03 33 24 ID oSNNw4.c ゴースト「おや、バランスを考えるならバサカさんは風紀委員、アチャさんは特攻野郎に入った方がよろしいかと」 リリーナ「それなら風紀委員と特攻野郎の超人級戦力がほぼ同等となりますね」 小十郎「忠勝殿とバーサーカー殿がいない分、我々の陣営は超人級戦力が4名と多いから問題はない」 キャス「サーヴァント、っといっても私は魔術師で体力はないけどね。でも、後方支援なら任せてちょうだい」 ライダー「というわけですが、何か異存はありますか」 バサカ「ふむ、よかろう。本多忠勝、今一度最強の名を賭けて勝負しようではないか!」 ホンダム「ああ、望むところだ!」 アチャ「私もそれでいい。ただし、衛宮士郎、お前は私とは違うチームに組みしろ」 シロウ「え、ああ、別にいいけど」 63 :名無しさんなんだじぇ:2010/10/19(火) 11 30 09 ID 1WIeYJw2 ビリビリ「当麻、アンタは風紀委員に入ったら?」 上条「うーん、俺はそれでいいんだけど、龍門渕がどう言うかな?」 ビリビリ「大丈夫、許可は貰っといたから」 マリアンヌ「ちょっとー、誰よこんな所に消し炭なんて捨てたの」 かじゅ「いや、それは龍門渕だ」 部長「確か、美琴と妹Eが何か直談判してたわね。 交渉決裂したかしら」 小萌「龍門渕ちゃん、上条ちゃんが入ると足を引っ張られそうだーなんていってましたからねー」